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僕ら× 2nd.

第2章 それぞれの秘密 --Ar,Hzm,Khs

"只今俺は不機嫌だ"と、記したカードを持たなきゃ気づいてもらえないらしい。

今頃は、もう終わったかな?それともまだかな?
考えたくもないことがずっと脳内に君臨していて。

せめて竹刀を振らせてもらおうと、俺はヤツ目掛けて小手や胴を軽く狙いだす。

ひょいひょいとかわしながらアルが尋ねる。

「ねぇ、兄ぃは挿れてすぐイきたくなる?」

「は?」

「俺、もすぐに来るんだ。こらえるのに必死」

「動けなくて、かっこ悪ぃ」とヤツは呟く。

なぁ、俺はそんな気分じゃないってのがわからんのか?
いや、わからないよな。
お前は他の誰でもない、アルなんだから…。

無我の境地を発動したい俺は、床に座り込んで息を吐く。

「それだけ好きなんだろ、そのコのこと」

「うん、大好き!…だからなのか?2戦目からはまだもつんだけど、それでも彼女の中に入ってるって思うとヤバい。もう想像しただけで、何か出そう」

聞いてるだけで眉間にシワが寄る。

「今、出すなよ?」

お前の体液なんて浴びたくない。
座ったままの俺は、ヤツのノドに突きを食らわせたくて目を閉じた。

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