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僕ら× 2nd.

第2章 それぞれの秘密 --Ar,Hzm,Khs

ああもう、不機嫌なのがバカらしくなってきた。

「あのアルが、こんなに女のコに惚れ込むなんてなぁ…一度、お前の彼女に会ってみたいな」

この変人と付き合えるなんて、どんなコなんだろ…。
ちょっと興味ある。

すると、アルは俺を睨みだす。

「兄ぃはキケンだから会わせねぇ」

いや、お前と気が合っちゃうよな女は、俺には絶対合わないよ。

「いくら俺でも、お前の彼女とらないよ」

「彼女が兄ぃを好きになったら?」

「そりゃ、いただくかもしれないな」

面白くなって、からかってみた。

「やっぱダメ。兄ぃ、超ヤベェ。俺だけの可愛い彼女なんだから!」

ふうん。
さっきから言ってるけど、そんなに可愛いのか?

「へぇ。お前の彼女、いくつ?」

「教えねぇ。キョーミ示すんじゃねぇ」

振り払うように、ヤツは首を横に振る。

「じゃ、ノロケんなよ」

こっちは穏やかに竹刀を振り回したいんだから。
再び立ち上がろうとすると、俺たちの後ろで柊が「言いたくて仕方がねぇんだよな?」と笑った。

やっと来たか、この野郎。

「よし、柊。覚悟しろ」と涼しげなヤツに竹刀を差し渡す。

「え?俺、剣道わかんね…」

問答無用。
今までの強制託児代金、身体で払わせてやる。

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