僕ら× 2nd.
第4章 ライムライト --R
~世尾湊side~
春休みが終わっても、まだまだコートは欠かせないこの国で。
「バイトに行ってくる」と、孝明に伝えて家を出た。
春隣の午後。
雲の空は眩しく、白い道に反射する。
彼女の空はどんな空?
この雲はやがて、彼女の元に届くのだろうか…。
俺を吸い上げて、春を告げる雨として彼女を染め上げて。
伊織は今もキミを好きだよって、伝えてくれないか?
いや、そんなのは、彼女を苦しめるだけだ……。
…そしてここに、俺と彼女を知る人間。
世尾湊としてドアを開けると、ヤツが出迎える。
「リィ!おかえりっ!もうっ!なかなか帰って来ないんだからっ!」
「あー、ただいま」と、俺の家じゃないけど挨拶を返す。
こいつはまた…タンクトップに短パン。
んな格好で玄関に出てくんなよ。
「お風呂にする?それとも私?」
上目遣いでピタッとくっついてくるこの女。
ヨゥナィ、略してヨゥ。
「俺のことは待ってなくていいよ。いつ来るかもわからないんだし」と振り払う。
「えー?でも地獄から救ってくれたダーリンだし」
「違うよ。同郷のよしみだ。今日は生きてるか様子見に来ただけ」
そう言って、ヤツの左手首をチェックする。
リスカの跡は古い。
うん、よかった。
中に入って、1人がけソファーに腰かける。
「碧衣(ビイー)とはシたくせに」
俺の前に立ち、腰に手を当てて大きな胸を反らして見せる。
げ、ノーブラなの…。
「金払ったもん」
それに俺が抱いたのは、あの女じゃないし。
検査をさせてもらった役得というか、だし。
「私にはもっと、つぎこんでるでしょ?」
だからそんな恩返しはいらないっての!
「ヨゥが実家に帰らないからだ。それに、俺にその気はない」
「私がこうしても?」
両腕で圧迫し、タンクトップの胸元にぐっと寄せてくる。
春休みが終わっても、まだまだコートは欠かせないこの国で。
「バイトに行ってくる」と、孝明に伝えて家を出た。
春隣の午後。
雲の空は眩しく、白い道に反射する。
彼女の空はどんな空?
この雲はやがて、彼女の元に届くのだろうか…。
俺を吸い上げて、春を告げる雨として彼女を染め上げて。
伊織は今もキミを好きだよって、伝えてくれないか?
いや、そんなのは、彼女を苦しめるだけだ……。
…そしてここに、俺と彼女を知る人間。
世尾湊としてドアを開けると、ヤツが出迎える。
「リィ!おかえりっ!もうっ!なかなか帰って来ないんだからっ!」
「あー、ただいま」と、俺の家じゃないけど挨拶を返す。
こいつはまた…タンクトップに短パン。
んな格好で玄関に出てくんなよ。
「お風呂にする?それとも私?」
上目遣いでピタッとくっついてくるこの女。
ヨゥナィ、略してヨゥ。
「俺のことは待ってなくていいよ。いつ来るかもわからないんだし」と振り払う。
「えー?でも地獄から救ってくれたダーリンだし」
「違うよ。同郷のよしみだ。今日は生きてるか様子見に来ただけ」
そう言って、ヤツの左手首をチェックする。
リスカの跡は古い。
うん、よかった。
中に入って、1人がけソファーに腰かける。
「碧衣(ビイー)とはシたくせに」
俺の前に立ち、腰に手を当てて大きな胸を反らして見せる。
げ、ノーブラなの…。
「金払ったもん」
それに俺が抱いたのは、あの女じゃないし。
検査をさせてもらった役得というか、だし。
「私にはもっと、つぎこんでるでしょ?」
だからそんな恩返しはいらないっての!
「ヨゥが実家に帰らないからだ。それに、俺にその気はない」
「私がこうしても?」
両腕で圧迫し、タンクトップの胸元にぐっと寄せてくる。