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僕ら× 2nd.

第4章 ライムライト --R

俺は目前にいるのは女ではなく、動く地面だと気を変える。
だったら、水の流れていない谷間があったってどってことない。

ただそれを、彼女だったらこんな感じじゃないかな?と想像しないようにするのが一苦労だった。

「やめろ。お前…好きな男、いるだろ?」

「あなた」

違うよ。
本当に、お前が想っていた男がいただろう?
今も、写真を隠し持っているだろ?

「他には?結婚前に好きだった男…とか?」と誘導する。

父親に貫通され中年男に買われ、再び売られた話は以前に聞いたけど。
それを面白おかしく話すこいつは、どこまで傷ついているのか。
いつか、お前が心を許せる人間が現れればいいとは思う。
それまでは、俺たちの元にいればいい。

「……そりゃいたわよ。フラれっぱなしだったわ。ちょっとあなたにタイプが似てるかもね」

「じゃわかるだろ?俺も遠慮する」

「私、そう言われると追いかけたくなるのよ」

ああ、そうだったよな。
見てるだけなら笑えたけどさ、まさか自分が寄りかかりのターゲットになるとは。

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