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僕ら× 2nd.

第4章 ライムライト --R

***

俺の姫:彼女は俺と同い年で、俺の両親と彼女の両親は仲良くて。
ま、一緒に暮らしてた。

両親と俺、彼女の両親と彼女と彼女の兄、そして執事さん。
それが幼少期の俺の家族だった。

俺はもともと勉強好きな子どもだった。

俺が覚えたことを唱えると両親は喜んでくれるし、彼女は褒めてくれるし。

もっともっとその笑顔を見たくて、どんどん本を開いたんだ。

図鑑だって、もらったその日から読みふけって。
わからないところは自分で調べて書き込んだ。

友だちからは"何がそんなに楽しいの?"とよく尋ねられたけど、そんなの俺だってわからない。

それぞれが楽しいと思うことは、それぞれだろ?
俺にとってはそれが勉強だっただけ。

そんな俺の生活は、通園の他には、一緒に住んでいた彼女と読書したり演奏したり。

休日は5つ年上の彼女の兄や両親と、アウトドアなこともしたけれど、みんなが揃う休日なんてあんまりなくて。

とにかく家の中で過ごすことが多かった。

彼女と一緒に過ごすことが多かった。

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