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僕ら× 2nd.

第4章 ライムライト --R

彼女を背負う兄の隣を、ランドセルを持って歩く。

「リィ。ハニィはな、フツーに見えるけど筋肉が弱いんだ。お前と同じような運動はとても難しい。歩くだけで、俺たちの何倍もの力が必要なんだ。背を伸ばすだけでも、俺たちより体力を使ってるんだよ」

「歩くのには、僕が走ってるくらいの力が要るってこと?」

もしかして、未だ赤ちゃん言葉なのも?
顔も赤ちゃんっぽいし…。

「そうだな。低緊張(筋緊張低下症)ってゆーの。かといって、鍛えなきゃ良くならないしな。お前、ハニィの一番近くにいるんだから、無理しないよう気をつけてやってな?」

「うん!」

今日のところは兄に頼りはしたけれど、これからは俺が守るんだ。
そのためには、もっと強くなるんだ。
彼女を軽々と抱けるくらいに、強くなるんだ。

って、俺は彼女の傷口を見ながら心に念じたんだ。

したら彼女が手を伸ばしてきて、ランドセルを肩にかけた俺は、その手を繋いで歩いたんだ。

弱々しいクニャッとした彼女の手。
ずっと離さないと、誓ったんだ。

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