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僕ら× 2nd.

第5章 別格彼氏 --Thk

~羽賀桃湖(トウコ)side~

「へー、あの曲者揃いのガッコ出身者ね。へー」

それは、ひがみなのか見下しなのか、どっちにしろ、こんなこと言うヤツは人間としてクズと視野から外したのに。

音大で知り合った第一印象最悪男。
何故か告白されて…。

どんくさい女は嫌いって言ってたくせに、何故私?

ま、疑問はあったけど、試しに付き合ってみて4ヶ月。

目の前の朴念仁が、うっとうしげに尋ねる。

「お前、ヒマなの?彼氏できたんだろ?」

「それがね、あんまり会いたくないのよ」

今日は私の誕生日だってのに、あいつは朝からパチスロなんぞに出掛けやがった。
だから私は、昼から卒業校の音楽室にのさぼってるわけよ。

「彼氏と?冷めてんだな」

「…あんたらは相変わらずお熱いの?」

あんたがここに居るからには、まだまだ恋愛中なんやろうけど。

「そう見える?なあ、花野って、俺のこととかお前に話す?」

「え?んー、デートして良かった場所とか、プレゼントして喜ばれたものとかは聞かれたかな」

この男の趣味なんて不可解だから、参考になるかはわからないけど。

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