二人のキセキの物語 MN
第47章 始まりの二人10 ニノ
「はい、いいよ」
潤くんがドライヤーのスイッチを切って
ささっと手櫛で髪を梳いてくれる
それが何とも気持ちよくてたまらない
もう終わりなのかぁ・・・
名残惜しい気持ちでドライヤーを受け取り
洗面所に返す
リビングに戻ると 潤くんが軟らかな笑顔で俺を迎えてくれた
「何か飲む?」
「あ・・・水でいいや・・・ちょっとだけ」
わかった、と ごく自然に俺んちの冷蔵庫を開ける潤くんは
ちっとも緊張してないみたい
もう俺の部屋にもすっかりなじんで見える
それが何だか嬉しいんだ
すごく安心できるから