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地下アイドルの休日

第5章 沖縄珍道中

「う~ん、騒がしいなぁ・・どうした、あやのん?」

あやのんが邪気退散のお祓いをしていると、ちはるんが寝ボケ顔で起き出した。

「ったく、誰のせいでこんなことになったと思ってやがる。人の布団を占拠してキモチ良さそうに寝ちゃって・・早く自分の部屋で寝なさい」

「ふぁ~い」

寝ボケながらも浴衣をちゃんと着直してちはるんは自分の部屋に戻っていった。

3日目。
今日はオワローズの練習がないのでちはるんはすっかりだらけてしまって全くやる気がない。

ずっと部屋で寝てるというので無理矢理叩き起こして沖縄めぐりに出掛けた。

いつもは旅行に行っても、あやのんが部屋に引きこもってアニメを見て寝てようとするのをちはるんが無理矢理叩き起こすことが多いが、今回は逆である。

せっかく沖縄まで来たんだから行きたいところはいろいろあるんで貴重な一日をムダにはできないとオフの時は引きこもりで全くやる気のないあやのんにしては珍しくはしゃいでいる。

レンタカーを借りて免許を持っているあやのんが運転して行きたいところは全部行ったし、美味しいものは食べたし、女社長や運転手への土産も買った。

沖縄はそんなに広いワケでもないので車があれば1日である程度は回れてしまうもんだ。

ちはるんが何度か「いいなぁ、あたしも免許取って車運転したい」と言うので、悪いことは言わんからやめておきなさいと釘をさしておいた。

ホテルに戻るとまた近くのお店で夕食がてら軽く飲んで、今日の二次会部屋のみはアブなくなったらすぐ避難できるようにちはるんの部屋にした。

「いや~、昨日は面目ない。それに一日運転お疲れ様でした。眠くなったら遠慮なくここで寝ちゃってもいいからね・・ひひひ」とちはるんが上機嫌で言う。

「誰がこんなとこで寝るか、自分の部屋で寝るわ」

ひひひという笑いからもどうも怪しい。こんなところでうっかり寝たら何をされるか分かったもんじゃない。

あやのんは一日運転大変だったと労ってくれるのはいいが、楽しかったねと言って幸せそうに眠ってしまった。

「あ~あ、寝ちゃったよ。子供かい」

幸せそうに眠るちはるんを見てあやのんはまるで遊びに連れていってもらって遊び疲れて寝ちゃった子供みたいだと思っていた。

4日目。

4泊5日の旅行も早いもので明日にはもう帰らないとならない。

今日もオワローズのキャンプを見学。

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