Living with Simone アイツと暮らせば
第17章 部屋の鍵
「遅いよ。アイツはもうとっくに逃げたよ!しかもまた来るって言ってたし。」
ルカがミカの代わりに警官に文句を言った。
「もしまた来たら、必ず911を。記録に残りますので…。」
現行犯じゃないと駄目ならしい。
「ミカ…俺やっぱりここに一緒に住むよ。」
ルカはミカを痛いほどに抱きしめたの。
…心配されてるのはありがたいけど。
「アイツもう来ないよ…。」
「シモーネしつこいし、今までだってそうだろ?判らないだろ?」
「ううん…私には判るよ…シモーネはもう来ない。」
それ以降シモーネは経営してる会社を知り合いに
譲ってどこかに消えた。
あれだけ自分が困った時だけ、
片っ端から友人に電話を掛け捲っていたシモーネが消えた。
ダンにもアレックスにも誰にも言わずに消えた。
皆の前から忽然と姿を消した。
もしかしたら、もうどこかで野たれ死んでるかも知れない。
みんなを引っ掻き回して困らせ捲ったアイツのことだから、そんなの嘘に決まってるだろ?バーカ!!って、何処かで笑ってるかも知れない。
…けど、アイツと暮らして、アイツがどんだけ馬鹿野郎かを友人の中でも一番良く知ってるから、やっぱり最期までアイツには、潔く、そして清々しい程までに捻くれた、誇り高き最高なく●野郎で居て欲しいと思う。
(終)
ルカがミカの代わりに警官に文句を言った。
「もしまた来たら、必ず911を。記録に残りますので…。」
現行犯じゃないと駄目ならしい。
「ミカ…俺やっぱりここに一緒に住むよ。」
ルカはミカを痛いほどに抱きしめたの。
…心配されてるのはありがたいけど。
「アイツもう来ないよ…。」
「シモーネしつこいし、今までだってそうだろ?判らないだろ?」
「ううん…私には判るよ…シモーネはもう来ない。」
それ以降シモーネは経営してる会社を知り合いに
譲ってどこかに消えた。
あれだけ自分が困った時だけ、
片っ端から友人に電話を掛け捲っていたシモーネが消えた。
ダンにもアレックスにも誰にも言わずに消えた。
皆の前から忽然と姿を消した。
もしかしたら、もうどこかで野たれ死んでるかも知れない。
みんなを引っ掻き回して困らせ捲ったアイツのことだから、そんなの嘘に決まってるだろ?バーカ!!って、何処かで笑ってるかも知れない。
…けど、アイツと暮らして、アイツがどんだけ馬鹿野郎かを友人の中でも一番良く知ってるから、やっぱり最期までアイツには、潔く、そして清々しい程までに捻くれた、誇り高き最高なく●野郎で居て欲しいと思う。
(終)