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Living with Simone アイツと暮らせば

第6章 ストーカーMVP

その日は朝から体調が悪かったの。

会議終わって早退させて貰うことにしたの。

シモーネは、数日前から出掛けてて帰って来ない。

代わりばんこに友人が来てくれてたんだけど、職場に電話が掛かってきた。

「よぉ。オレオレ。」

アレックスだ。

「今日 俺がお前の家に行く予定だったけど、悪ぃ行けなくなった。」

「わかった…。」

「誰か代わりのヤツ声掛けてみる…。」

なんかこーゆートコ律儀なんだよな。

「あ〜でも今日体調悪くてもう家に帰るから大丈夫…ありがと。」

そう言って電話を切って、すぐさま退社したの。


丁度インフルが流行ってた時期だったから、それかなぁなんて思いながら帰宅したの。


そしたら、居ないはずのシモーネが同じく帰って来てた。

「なんか具合が悪ぃ。」

って言って薬飲んで部屋へ入っていった。


もうミカも辛過ぎて、早々に薬飲んで寝たんだけど、

夜7時頃家のチャイムが鳴ったんだよね。

アレックスの友達来てくれたのかなぁなんて。


玄関開けても誰も居なくてさ、数メーター先のポストの下に大きな花が置いてあったの。

まだ近くに居るかもと思って、ちょっと道まで出てみたんだけど、誰も居なかった。

お大事にってカードだけついてる大きなバラの花だった。

アレックス忙しいのに来てくれたんだ〜なんてぼーっとした頭で、部屋に入ってそのまま寝室へ行って寝てたのよ。


そしたら、深夜過ぎぐらいに


物凄い音がして、シモーネがもの凄く騒いでたの。

 「テメェ誰だよ!何しに来やがった!!」

ってそりゃもう近所に響き渡る様な声で。

ミカも重い体でベットから這い出して、様子を観に行くと、階段下でシモーネと男が取っ組み合いしてたの。


「警察呼べっ!」

って言われて慌ててポリスに電話。

変質者が家に侵入してるから早く来てって叫んでた。

それからは早くて、シモーネと2人でそいつを羽交締め。

5分ぐらいで警察が来て、そいつを連れてった。









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