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Living with Simone アイツと暮らせば

第15章 あいつの過去

「君が、寝取られた人?」

アルフォンソ,略してアルは興味津々だった。

アルは、彫りの深い顔で、髭の濃いがっしりとした体格だった。髪はカールしていて強い癖っ毛。
その髭の濃さから胸毛そして陰毛まで繋がり、周回して背中にまで毛が生えていそうな"東海道本線くん"である事が想像できた。

まぁそれは良い。

「うん♪それにシモーネを寝かしつけた人。」

アレックスが嬉しそうに紹介してくれた。

「カンフーガール!絞め技でみんなやっつけちゃったって言う?」

ミカが差し出した手を握りガシガシと揺すった。

…アレックスのおしゃべり…てか、みんなって誰?

アレックスは、尾鰭をうまーくつけて喋るので、
話のスケールが、だんだんデカくなる。

「こんな小さな子がどうやってアイツを倒したのか知りたいよ。」

「締めたのはシモーネだけだけど?」

「わははははいい気味だ。アイツやっつけられちゃうなんてさ、どんだけ木偶の坊だって話だよね。」

…それも…小さな子って。

ミカより、アルはかなり歳下な筈だ。
なんか居心地が悪い。

「そうなんだよ。止めに入った友人を押しのけてあっという間だったよ。」

…アレックス…お前楽しそうだな?

「…で?何か家庭に問題抱えてるから、
腐った奴になっちゃったの?」

ミカはこれ以上自分の話をして欲しくないので、
話をへし折った。

「シモーネ?ああ。あいつって小さな頃里親の家を転々としてたらしいよ?」

育てていた母が病死しその後は、
身寄りが無く、たらい回し。

「それで、あいつ見た目良いじゃん?
小さい頃から美少年だったんで、
色んな人に目をつけられた。」

…だろうねぇ。

未だ嘗て、現実世界であんなに綺麗な顔をした男性は見た事がなかった。中性的な少年のあどけなさを少し残したまま憂いがある顔立ちをしてるんだ。

「…いい意味ででも悪い意味でも。」

アルは言いにくそうだった。

「噂だけど、小学生の頃から“売り”してたとか、先生とやってたとか、そのせいで里親も学校も転々としてたみたい。本人にちょっと聞いた事があったんだ。」

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