恋人⇆セフレ
第8章 したい、させたい
俺は余韻でふらつく体を無理矢理起こし、体重をかけて伊織を押し倒した。
「っ志乃さんっ?」
体をベッドに縫い付けられた伊織が目を瞠らせ、頬に赤みを乗せる。
そんな伊織の腰に跨ると、疼く後孔に硬いものがゴリ。と当たった。
それだけで恍惚なため息が溢れてしまう。
「お前のコレも、もう辛そうだぞ」
「待ってください、この光景は刺激がっ」
「またデカくなった」
「っ」
腰をゆっくりと前後に動かせば、強硬を増したソレ。
硬い。これで激しく最奥まで突かれたら、きっとーー…。
「志乃さん、えっちすぎ」
これからくるであろう快感に自分のモノも熱く滾らせていると、不意に腕を引っ張られ、伊織の胸に倒れ込んだ。
目の前には、雄の色気を咽返りそうなほど出した伊織の笑み。
あの忠実なワンコが、俺に欲情を爆発させている。
それだけで胸がいっぱいになる。
俺は伊織の頬に手を添え、おでこをコツンとあてた。
「どれもこれも全部、今はお前限定だ」
「ーーー…光栄すぎますね」
「あっ」
お返しだと、先ほど聞いたばかりの言葉を言ってやると、堪らないといったように頭を引き寄せられ、歯がぶつかるほどの勢いで唇に噛みつかれた。
いや。時折ゴチッと音がするから、歯はきっと当たっているんだろう。けれど、それすらどうでもいいくらい、俺達はお互いの舌を絡め合い、溶け合った。
「あ…っあっ、」
そして、不意に後孔に触れた硬いものに、ゾワリと痺れが起こる。