恋人⇆セフレ
第8章 したい、させたい
力が抜けていた足が伊織の肩にかけられ、打ち付けられた瞬間、より深くなった快感に、声にならない声が出る。
抉られる。ずっとずっと奥まで入り込まれるような、そんな感覚。
「だめ、だめぇ、これ、だめってっあっ!」
「先っぽからずっと出てる…壊れてるみたいですね」
「ア〜ッッなんでっ前はっ今いいっから…ッ」
ボロボロと涙をこぼしながらそう訴えるのに、伊織の手は張り詰めた俺のモノを握り込み、激しく前後させた。
嫌だといってもやめるな。
さっき自分で言った言葉通り、伊織はそれをしているだけ。
だけど、内壁を激しく擦られる快感と、前を刺激される快感が今までにないほど気持ち良くて、こんなに死にそうになるとは思わなかった。
口の端から溢れる唾液も、グショグショに体を濡らす汗も気にする余裕はなく。
「伊織、伊織、すき、好きっ」
「んっやばいや。それ、くる、」
ギシ。
耐えきれないといったように、伊織は俺の足を下げて両腕をベッドにつくと、更に腰を動かすスピードを上げた。
もう、肌もベッドもグショグショだ。
「あっはやい、んァッイク、イクッ伊織ぃ…ッ」
「志乃さん、俺も、イキそう…っ」
「んん〜ッ!アッ!」
「ーーーーっ」
伊織の首に両腕を回し、背中にも足を巻き付け、茶色がかった瞳に吸い込まれるようにキスをした瞬間、お互い大きく体を震わせ、甘い絶頂を迎えたのだった。