恋人⇆セフレ
第8章 したい、させたい
「ずるい。志乃さんは、いつだってずるい」
「なっあ、」
ググッと押し込まれた欲望が、ギリギリまで引き抜かれると、肉壁が引きつる。
そして、雁首に引っかかったソコがヒクついた瞬間、まるで応えるかのように、再び沈み込むのを繰り返される。
「可愛くて、困る」
「知らなっンッアッ」
ズチュッズプッズブっ
「セックスの時、いつもより素直なのもずるい…」
「ひあ…ッぁ、うっふぁっふかい、ぁ、」
「もっと俺だけに可愛い姿を見せてください」
体重をかけられ、重みのある穿ちを何度も何度もされると、掠れるほど声を上げてしまう。
お尻も反動で浮き、自ら伊織を迎えると、溶けそうなほどの快楽が襲う。
響く水音も、暑さと汗でジメッとした空気も、肌のぶつかる音すらも刺激となって、目の前が霞みだす。
「あっあっいお、りっきもちっ」
「イキそ…、なんですか?一層締め付けてきて、ここ、ひくついてますよっ?」
ぬる、と繋がった所を擦られ、カッと体温が上がる。
弾んだ息を吐き、腰を揺する男の艶やかなその光景は、志乃の絶頂を迎える要素としては十分で。
いつの日か欲情した鼠蹊部のホクロが、飛び散る甘い汁で濡れてるのを見つけてしまってからは、揺すられる頭の中が空っぽになってしまった。
「ーーーっ!」
「こう、すると、もっといいとこ、あたってる?」