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恋人⇆セフレ

第9章 「初恋の」




けど。でもな。




「死ねよ、馬鹿真木!!!!」




まじで、全部ありえねーから。




俺は目を丸くする真木に鉄拳を喰らわし、逃げるように旅館へと走った。




驚く客の間を縫って、急かすように足を動かす。でも、帰る場所は結局真木との部屋なんだと思うと涙がブワリと出てきて腹が立つ。



なんで俺があんな奴の為に泣いてんだ。



今更そんなこと言って、はいそうですか。なんて言うかよ、馬鹿!!




「くそっ伊織になんで言えばいいんだよ…っ」




俺は半ベソをかきながら伊織の顔を思い出し、そういえば携帯をとられたままだと気づいて、さらに泣いてやった。




もう、気持ちが全部ぐちゃぐちゃだ。




ーーーー今は、ただただ伊織に会いたかった。





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