
青色と黄色の短編集
第7章 ショタキャラにのちゃん
「ぜったいメロンパンたべるから!!」
「昨日も食ったじゃん」
「今日も食べたいの!」
「ちゃんとご飯食べないからなぁ…」
「食べるもん…!」
ニノとの仕事終わりはいつもこう。
あのパン屋寄ると遠回りだし
今日は寒いから真っ直ぐ帰りたい、のに…
「あぁ〜リーダーがにのちゃんいじめてる!」
「ニノ頑張ってお願いしてるよ?」
なーんてメンバーが言うから
結局メロンパンを買って帰ることになってしまった。
メンバーはニノに甘い。
まぁ俺もなんだけど。(笑)
パン屋の袋提げてニコニコしてるニノ見たら
なんにも言えなくなっちまう。
「くしゅんっ」
「ほら、やっぱり寒いだろ」
「いいの!メロンパン食べたかったんだから!」
「はいはい」
ニノは可愛らしくて賢くて
わがままな子。
自我を突き通して嫌われるってことじゃなくて
きっとおいらに甘えてるの。
自分の可愛さに気づいてるのか気づいてないのか、
メンバーを振り回してばっかりで
しかもおいらが一番ニノの可愛さに弱いから
特においらにわがまま言ってくるの。
仕事ではいつも向こうの要求に完璧に応えてて
気が利くし、結構頼られがちなニノ。
だからおいらには
思いっきりわがまま言ってほしい気持ちもある。
でも
わがままになりすぎて困ってたり…(笑)
「さとしぃ、ハンドソープなくなりそう」
「ほんとだ、詰め替えなきゃ」
「洗面所寒すぎ…リビング戻ろっ」
「あ、ご飯食べてからメロンパン食えよ?」
「やだ、いま食べたい」
「ご飯もちゃんと食べて」
「うん、そのつもりぃ」
ぜってーご飯少なめがいいって言うぞあれは。
それでちょっとふてくされちゃうの。
想像しながらハンドソープを詰め替えた、
冷たい洗面所で。
一方ニノは暖かいリビングでパン食ってる…
ほらね、こういう事なんだから。。。
