テキストサイズ

青色と黄色の短編集

第18章 慢性的な愛




行為のあとはシャワーを浴びて
リビングでお酒を飲むのがルーティン。



怖いけど、大野さんに聞いてみた。




「ねぇ…」



「ん?」



「俺とスるとき何考えてる…?」



「なにって…今日も可愛く啼いてるなぁって…」



「それだけ…?」



「どうしたの急に」






泣きそうになるのを堪えて訴える



「大野さん最近優しくしてくれないから…っ

セックス以外に興味無いのかなぁって…っ」







「えっ、そんなことないよ、」




「だって…あまりにも激しいんだもん…///」






「…ごめんな、」



大野さんは俺をぎゅっと抱きしめた。



「今日こそは優しくしよって思うけど

お前の顔見ると抑えられないっていうか…」



「へ……?」



「一生懸命キスに応えようとするところとか

ほんと愛おしくてたまんねぇんだよ…」




何それ俺のせいなの…?




毎回そんなこと思ってくれてたの…?




落ち込んでた俺が馬鹿じゃんか。悔しい。






「でも…もっと優しくしてよ…」




上目遣いで大野さんを見つめた。




悔しいからキュン死させてやる。






「うん……てかそれ反則だぞ…」




「わざとです」



「わざとなのかよ(笑)」



「うん(笑)」






もう身体しか求められてないのかと思ってたけど




大野さんは俺の家に来る日は変に意識しちゃって

毎回興奮してくれてたのね…。





「お前に飽きたんじゃなくて

常に大好きなんだよ」



って





なんだそのセリフ…





何も言い返せないじゃん…






照れるのを隠すために

大野さんの胸に再び顔をうずめるしかなかった。








end



ストーリーメニュー

TOPTOPへ