
青色と黄色の短編集
第20章 お風呂上がり
(会社の社員旅行にて、先輩と後輩の設定で
お届けします)
新しい課に配属されてから初めての社員旅行。
僕が1番下っ端で
そんなに親しくしてる同僚はいないけど
先輩方はみんな優しくしてくれる。
ホワイト企業で良かったなぁなんて思いながら
湯船で温まっていた。
もうすぐご飯の時間だから
みんな先に上がっている。
一番下の僕が待たせる訳には行かないから
僕もそろそろ出よっかなぁ。
大きな湯船から出て
浴室の入口に置いておいたタオルを手に取る。
僕は寒がりで風邪ひきやすいから
昔から女の人みたいにバスタオルを胸元まで
巻き巻きするのが習慣なんだよね。
修学旅行とかだとバカにされちゃうから
やらなかったけど、家ではやる。
もう誰もいないからいいよね…?
浴室から更衣室に戻ってきて
ロッカーまでてくてく歩いてたら
僕以外の足音が聞こえてきた。
ぺちぺち…
ん??
「うわっ!大野先輩…っ」
「忘れ物取りに来たら
二宮くんの服あったからさぁ、待ってたの」
振り向くと大野先輩がいた。
「えっ…そんなお気になさらず」
「今来たとこだからいいの」
ご機嫌そうに大野先輩は笑うけど、
僕は今めちゃくちゃ恥ずかしい…
こんな格好見られちゃったんだもん…
「でさぁ、なんでそんな格好してんの?」
うっ……
「ぁ、あのっ、僕冷え性なんで…
昔から家ではこうやってるんですっ」
「へぇ……可愛いじゃん、すげぇ興奮する」
え…っ?
「こ、興奮て…///」
何言ってんのこの人…
前から物静かでクールな人だと思ってたけど
案外変態なこと言うのね…?
てかこういうミステリアスな人ほど
怖いよね…?
「二宮くん可愛いからさ、ずっと守ってきたの」
「…?」
「二宮くんを付け狙う野郎には目ぇ光らせてる」
ん……?
入社して確かに誰かに後付けられてるなぁって
感じることはあったけど…?
あれ男だったんだ…?
守ってくれてるのはありがたいけど…
「俺ずっとこうしたかったの」
ゆっくりと大野先輩の手が肩に触れる。
へっ…
お届けします)
新しい課に配属されてから初めての社員旅行。
僕が1番下っ端で
そんなに親しくしてる同僚はいないけど
先輩方はみんな優しくしてくれる。
ホワイト企業で良かったなぁなんて思いながら
湯船で温まっていた。
もうすぐご飯の時間だから
みんな先に上がっている。
一番下の僕が待たせる訳には行かないから
僕もそろそろ出よっかなぁ。
大きな湯船から出て
浴室の入口に置いておいたタオルを手に取る。
僕は寒がりで風邪ひきやすいから
昔から女の人みたいにバスタオルを胸元まで
巻き巻きするのが習慣なんだよね。
修学旅行とかだとバカにされちゃうから
やらなかったけど、家ではやる。
もう誰もいないからいいよね…?
浴室から更衣室に戻ってきて
ロッカーまでてくてく歩いてたら
僕以外の足音が聞こえてきた。
ぺちぺち…
ん??
「うわっ!大野先輩…っ」
「忘れ物取りに来たら
二宮くんの服あったからさぁ、待ってたの」
振り向くと大野先輩がいた。
「えっ…そんなお気になさらず」
「今来たとこだからいいの」
ご機嫌そうに大野先輩は笑うけど、
僕は今めちゃくちゃ恥ずかしい…
こんな格好見られちゃったんだもん…
「でさぁ、なんでそんな格好してんの?」
うっ……
「ぁ、あのっ、僕冷え性なんで…
昔から家ではこうやってるんですっ」
「へぇ……可愛いじゃん、すげぇ興奮する」
え…っ?
「こ、興奮て…///」
何言ってんのこの人…
前から物静かでクールな人だと思ってたけど
案外変態なこと言うのね…?
てかこういうミステリアスな人ほど
怖いよね…?
「二宮くん可愛いからさ、ずっと守ってきたの」
「…?」
「二宮くんを付け狙う野郎には目ぇ光らせてる」
ん……?
入社して確かに誰かに後付けられてるなぁって
感じることはあったけど…?
あれ男だったんだ…?
守ってくれてるのはありがたいけど…
「俺ずっとこうしたかったの」
ゆっくりと大野先輩の手が肩に触れる。
へっ…
