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月の木漏れ灯図書館

第9章 青の邂逅

天の青と地の青。

天の青と地の青が重なりあうとき、それは夢の終わりーー


「何か視たのか?」

少年が問う。

紫の瞳を伏せ少女は。

「……いえ、何も」

「……そうか」

隣に立つ少年もそれ以上は聞かなかった。それはきっとすぐに知る必要のないーーいや、知らない方がいいことなのだろうと。


「わたしはこれからあの方へと繋ぎます。氷雨」

「はっ」

氷雨と呼ばれた少年はすぐさまここを離れた。

高い塔から飛び降りる。

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