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月の木漏れ灯図書館

第16章 白雪

白く歪んだ月。

無数の白雪蝶。

白い花に埋もれた森。

幻冬の季節に廻れば、たちまち世界は白く閉ざされる。

そうここは白の鳥籠。
決して中からは出られないーー

外から来る者、緋の瞳を持った、緋の子でしか鳥籠は壊せない。

永遠の幻冬を望む者、春灯を待ち望む者、狭間の者ーー

それぞれの思惑が交差する。

“どっちでもいいんだよねー必ずしもみんながみんな、同じ考えじゃないんだよ”

“春灯が来なければ、ここはもう終わりです。永遠に死の世界なんですーー”

“いいじゃないか、白の鳥籠。だって綺麗でしょ?”


この世界の結末はーー


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