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月の木漏れ灯図書館

第23章 六月の出会い

クリスマスは嫌いだ。

キラキラしてて、世間は浮き足立ってバカみたい。私の両親はクリスマスなんて興味ないし、誕生日だって、祝ってもらったことなんて一度もない。

だから関係ない、全部。

学校へ行く身仕度を整えてから、いつものように殺風景なダイニングルームで朝食を取っているであろう両親に向かって、ひと声かける。

「いってきます」


やっぱり返事はない。

それでも、言わないよりはマシなはずだ。

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