テキストサイズ

子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます

第5章 俺の天使




仕事が終わり、会社を出た場所で涼くんと待ち合わせする。

付き合っていることを、会社には内緒にしている。

目立ちたくないし、

絶対に陰口を叩かれるから、

涼くんは全く気にしないみたいだけど、あたしは気にするから、

こうしてわざわざ連絡を取り合って、待ち合わせをするんだ。


「今日の夕食は何にしようか?」

いつものように、一緒にスーパーに買い物だと思って、

涼くんに聞くと、

満面の笑みで手を引かれる。

繋がれた手に戸惑い、回りに会社の人がいないか、キョロキョロしてしまう。

「…フッ、挙動不審」

優しく笑う涼くん。

「……どこ行くの?そっちはスーパーないよ?」

「色気ねぇな、人事異動見たんだよ、良かったな、今日はお祝いだ」

「お祝いって?」

「……っ、ちゃんとまともなデートしてねぇだろ?明日は休日だから、ゆっくり過ごそうな?」

「わぁ…っ、ありがとう、お祝いだなんて…っ」

涼くんと付き合ってから、ほとんどがあたしのアパートで過ごしてたから、

デートらしいデートも、考えたらなかったように思えるけど、

涼くんの住むマンションも、こないだはじめて行ったし、

真木部長と同じマンションで、驚いたけど……。

社長の勧めた場所だったみたい。

一緒に帰って、スーパーに寄って、晩御飯を食べる。

残業の時は迎えに来てくれたり、涼くんが残業の時は、家で御飯を作って待ってたり、

もともと幼馴染みで、一緒に過ごすのは、普通の感覚だったけど、

ただひとつ違うことは……。

夜、なかなか寝かせて貰えないってこと……。

あたしの体はやっぱり、エッチな体になってしまったようで、

涼くんが残業で疲れて寝てても、一緒に寝たら体が火照ってしまう。

そんな時、涼くんはすぐに気付いてくれて、エッチしたら結局、何度もするから……。

涼くんの体が大丈夫なのか、心配になってしまう。


少し待ってるように言われて、首を傾げて待ってると、

走ってどこかに行く涼くんが、いきなり高級車に乗って現れた。


「…えっ?えっ、車…?」

目の前に横ずけされる、見るからに高そうな車に、驚いてると、

助手席のドアが開いて、涼くんが笑った。

「乗れよ?」

「…えっ?車どうしたの?」

おずおずとドアをあけて、広いシートに座る。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ