子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます
第1章 片思い
「愛莉ちゃん、愛莉、可愛い名前だ、可愛い愛莉……信じられないな、君が俺のベッドで寝てるなんて……」
真木部長の声がして、ぼんやりと目を開けた。
広いキングサイズのベッドの上で、寝かされてるあたし、真上には真木部長の綺麗な顔がある。
「真木部長……?」
「気が付いたかい?ここは俺の家だよ?愛莉が可愛いくて、思わず連れて帰ってしまったんだ」
「可愛いなんて……子供っぽいだけです」
「子供っぽくなんかない、君はこんなにも綺麗だ……」
首筋に甘いキスを落とされて、視線を下げると、あたしは上半身裸の姿になっていた。
真木部長はあたしの体をじっと見つめて、ため息をついている。
……これは夢?
「どうしてあたし、裸なんでしょう?」
「ごめんね、水を飲むのにさっきこぼしてしまって、脱がせてしまったんだ、君が余りにも魅力的で我慢出来なかったんだ」
「そんな……真木部長にそんなこと言われるなんて……夢みたいです……」
「夢じゃないよ、愛莉、真木部長じゃなく、誠也と呼んでくれ、俺は我慢出来そうにないけど、いいのかい?」
「我慢って……どういう……」
「君が入社した時から、ずっと見ていたんだ、君は可愛いくて、魅力的で、仕事にも真面目で優しい、これ以上我慢出来そうにないんだ」
あたしの顔を慈しむように優しく撫でられて、二つに纏めた髪がほどかれる。
ふわりと広がる髪を拾い上げて、唇を落としてキスをする真木部長、誠也さん。
その黒い瞳は真っ直ぐにあたしを見つめて、甘く艶やかに輝く。
「あたし……こういうこと、慣れてなくて……」
「嬉しいよ、愛莉の初めてを、俺が貰ってもいいのか?」
「でも、あたしは涼くんが……」
「君を麻生なんかには渡さない、俺は君を絶対に泣かさないから、君の悲しい顔を見たくないんだ」
「そんな……嬉しいです、夢みたいです真木部長……」
「だから、誠也って呼んでくれ」
真木部長、誠也さんの綺麗な顔が、あたしの目の前でゆっくりと傾く。
唇が重なり、誠也さんの舌があたしの唇をこじ開けて、舌が絡まる。
「もっと口を開けて、愛莉……」
くちゅっ、ちゅぷ
舌が絡み合い、お互いの唾液が絡まるやらしいキス。