子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます
第7章 愛され過ぎて
エレベーターの上がる数字を、睨むように見つめる鈴木くん。
その冷たい言葉に、胸が痛む。
「…違っ…、そんなんじゃ…っ」
チン、
間の抜けた音と共に、エレベーターが開いて、鈴木くんが下りて、
資料室の階だと気付いて、慌てて追いかけた。
資料室に入って、奥に進んで、探していたモノをすぐに見つける。
鈴木くんは黙って、そんなあたしを見ている。
気まずい雰囲気を壊すように、わざと明るく口を開く。
「いまだに資料見ないと、分からなくて、なかなか覚えられなくて困っちゃうんだ」
「…森下さんは別に困ることなんかないでしょう?なんてったって、真木部長も麻生部長も、あなたには特別甘いんだから…」
「……っ」
……どうしよう。
鈴木くんは暗い顔をして、あたしを鋭く見つめた。
……今の鈴木くんには、何を言っても、逆効果だったの…?
そんなことはない、真木部長も厳しい時もあるし、涼くんだって、早くデザインしろと、
厳しく急かす時もある。
「…鈴木くん…っ、あたしは別に…っ」
「…目に涙ためて、そんな顔すれば、男はみんな優しくしてくれるとでも?…無害そうな顔して、ヤることはヤってるんですね?」
暗い顔をした鈴木くん、あたしに近付いて、急に着ている服を捲られて、
ブラジャーを乱暴にずらされた。
悲鳴を上げて、後退りして、壁に背中がついて、両手を一くくりにして、
壁に押さえ付けられる。
「へえ?体はびっくりするほどエロい体つき、そんな大きな胸、良く隠してましたね?」
ちゅうぅぅ、
あたしの胸を噛み付くようにして、きつく吸われてしまう。
「……いた…っ、…やめて…っ、いや…っ」
……このままじゃ、本当にヤバい。
誰か助けて、嫌だ、誰か……っ、
「…いやぁ…っ、助けて…っ、…誠也さ……っ」
そこまで叫んで、自分でも驚く。
……どうして?
さっきだって、エレベーターで出会ったのは、涼くんなのに……?
そう思ったのは一瞬で、
バンッ!
激しい音がして、資料室のドアが開いて、
「……愛莉…っ!?」
……真木部長、誠也さんが現れた。
「…えっ?真木部長っ!?」
驚いたような鈴木くんの、胸ぐらを掴んで、誠也さんが低く呟いた。