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子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます

第8章 本当に好きな人



川合伊予side


もうすぐ、結婚するし、その前にこんなことあっても、

きっと分からない。

麻生部長は色々あって、お酒の勢いなんだろうけど、

それでも別に構わない。


慰めたいと思ったのは本心で、それで麻生部長の心が、

少しでも軽くなるのなら。


今日1日一緒に過ごして、麻生部長に惹かれている自分に、

気付いていた。


ぎゅっと抱きしめてあげたい。


今日1日ずっと思っていた。



一人暮らしの自分のアパートに入って、部屋の中を見回す麻生部長が、

ふっと笑う。

「川合らしい部屋だな?」

「そうですか?」

部屋の家具はほとんどが、木製の家具で、飾りや雑貨はあまり置かずに、

味のあるアンティークな雰囲気にしている。

電気はシンプルな、裸電球、安いし、かえってお洒落な雰囲気を醸し出している。

ほっとする空間を心がけて、花よりも、ハーブとか、植物、蔦を絡めたりしている。

全体的に茶系、無地が多い。


そんな自分の部屋に、酔っ払った麻生部長を連れ込んで、

ベットに誘う、自分がいるなんて、


信じられない。


私も酔ってしまったんだろうか。



ベットサイドに一緒に座り、自分から服を脱いでいく。

同じように服を脱ぐ麻生部長、服を脱ぐ衣擦れの音に緊張してしまい、

最後の一枚であるパンツも脱いで、麻生部長と向き合う。

なにも着けてない裸体を、麻生部長の前に晒してしまう。


パンツ一枚だけ身に付けている麻生部長に、じっと見つめられて、

ほっとため息をつかれて、びくりとした。



「驚いたな……、川合はいつもそんなエロい体を、会社で隠してたんだな…」

「…なっ…?」

かぁっ、

顔に熱が集まり、体を隠すように腕をかざして、麻生部長に掴まれた。

「…ダメ、もっと俺に見せろよ?…お前の恥ずかしいところも、全部」

腕を掴まれたまま、ベットに倒されて、ベットに縫い止めるように押さえつけられた。

私の胸に顔を埋める麻生部長を、ぎゅっと抱きしめて、その頭を撫でた。


「……なんで撫でるんだよ?お母さんか?」

「…なんとなくです、…いいから、撫でられてて下さい」

「なんだよそれ…」

じっとして、私に頭を撫でられたままの麻生部長、笑っていた声が、

掠れていることに、気付いた。

「…なんだよ……っ、……愛莉……っ」

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