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子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます

第2章 無垢な存在




目を覚ましたら、見知らぬ、やけに高い天井が目に入った。

あたしが寝ていたのは、キングサイズの大きなベッド、上質な肌触りのシーツにふかふかの布団。

驚いて身を起こすと、自分の着ているモノが、見たこともない、無地の男モノのTシャツだと気付いた。

下着は上下着けてない姿で、ぶかぶかの大きなTシャツで見えないけど。

シンプルでお洒落な内装の広い部屋、どこかの高級マンションの一室。

大きく広がる窓からは、眩しい外の日差しが入り、都心の風景が目に入った。

ズキリ、

二日酔いの頭を抱えて、昨日の夜のことを思い返す。

あれは……夢だったの?

それとも……現実?


「やあ、目が覚めたかい?」


裸にラフなズボンだけの姿で、リビングから出て来たのは。

……真木部長。

紛れもない、現実!?


優しくも甘い笑顔であたしの傍に寄り、ベッドサイドに軋りと座る。

「……君が目が覚めてくれるのを待ってたんだ、体の調子はどうかな?つらくはないかい?」

優しく肩を掴まれて、心配そうに揺れる眼差しに、こくこくと頷いた。

真っ赤な顔になってる自覚がある。

どんな顔すればいいのか分からない、こんな時。

どうするんだろう。

途中まで夢だと思ってたし、訳が分からなくなって……。

顔をじっと覗かれて、恥ずかしくて目を反らすあたしを、じっと見つめられる。

「可愛い、愛莉」

……くすりとした笑顔。

唇が甘く重なり、ぎゅっと抱きしめられた。

暖かい体温と甘い雰囲気に、じわじわと現実だと気付かされる。


「……体気持ち悪い?今用意してたから、一緒にお風呂に入ろう?」

体を横抱きにされて、お姫様抱っこをされて、バスルームへと連れて行かれる。

……一緒にお風呂に入るなんて、恥ずかしい。

「あっ、あの部長っ、あたし……昨日は夢だと思ってて…その……」

しどろもどろに話すあたしを、優しく笑って、バスルームに下ろされて、

着ているTシャツを脱がされた。

「ああ、愛莉の着ていた服は洗濯してあるから、もちろん下着もね、今、回してるから乾燥するまでは、まだまだ帰れないよ?」

「……て、ええっ?」

バスルームのドアを開けて、腕を引かれて浴室の中に一緒に入る。

あれよあれよという間にシャワーをかけられて、スポンジにボディーソープをつけて、

体を洗われた。

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