子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます
第3章 頭の中から離れない
「凄いですね?そんなことまでしてくれるんですか?」
「管理人みたいに思ってる日本人がほとんどなんだけど、海外ではそんな要望まで叶えてくれるのか?ってことまでやってくれるんだよ?」
また意味深な含み笑い、艶やかな視線には何となく、
そういう意味が含まれてるんだと、今朝、学んだから。
「……えっと、じゃあ、エッチな要望まで…とかですか?」
赤くなりながら、しどろもどろに聞いてみる。
「エッチな要望とは、どんな要望かな?詳しく教えてくれるかい?」
ますます妖しい妖艶な笑顔にたじたじになってしまう。
「…もうっ、分かりませんっ」
真っ赤になってそっぽを向いて、お互いに笑い合って誠也さんのマンションに行った。
都心にある、高くそびえる、最高級のタワーマンション。
総務課の部長というポスト。
社内全体の統括に近い存在、社内で他の部署とのパイプ役、
外部の経営者との連携も図る。
社内での経営者の役割を果たす、社長とも近い存在。
だからこんなマンションに住んだり出来るんだろうな。
入り口は和とモダンな造りになっていて、石造りのモノに足元を照らされる。
エントランスは広々として、上質のソファー、程良く暖かみのある照明、
廊下は広々として、絨毯がしかれて、外部からの雨風は凌げる工夫が施されている。
部屋の中はスッキリとシンプル、リビングソファー、大きなテレビ。
窓は大きくて、都心の夜景が眺望出来る。
ほうっとため息をついて、台所に失礼して、二人で買ったモノを出していく。
いそいそとあたしに買ったらしい、エプロンが着せられて、
ふりふりのレースなんだけど、丈は少し長かったみたい。
「肩紐は調節できたのに、やっぱりSサイズじゃないと、丈は長くなってしまうな?」
チッと軽く舌打ちをして、耳元に甘くキスを落とされた。
「…ひゃあ…っ、危ない…です」
野菜とまな板を出して、包丁を持っていたから、ぞくぞくしてしまう。
「……俺は食事より、愛莉の方が食べたいんだけどな?」
耳元で甘く囁かれて、
「ダメです…っ」
ピシリと注意する。