子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます
第3章 頭の中から離れない
「だから、誠也さん上手なんですね?うちも涼くんに良く食べて貰ってたから……」
そこまで言ってハッと口をつぐむ。
誠也さんの瞳が鋭く輝いたから。
「今日は麻生と楽しそうに食事してたね、苦手な人参を食べたりしちゃって、あいつに食べさせられたから、嫌いなモノでも食べれるってこと?」
……人参が苦手だと、どうして誠也さんは知っているんだろう。
今はもう大人だから、苦手な人参もちゃんと克服してるし。
豚汁の具にある、人参を箸で掴んで、口元に寄せられた。
抵抗なく口に入れて、ちゃんと食べると、再び人参を食べさせられて、
二個、三個と涙目になってしまう。
ぼとりと柔らかく似たから、人参が折れてあたしの胸元に落ちてしまう。
「ああ、ダメだね、ちゃんと食べなきゃ、栄養が偏ってしまうよ?」
……何だか凄く意地悪だ。
あたしの傍に近付く誠也さん、胸元に落ちた人参を食べながら、
あたしの首筋に軽くキスをする。
「…ひゃあ…っ」
「ちゃんと行儀良く、食べようね?」
涼しい顔をして、食事を続ける誠也さん。
あたしはお腹を充たすように、早く食べて、ドキドキして味が良く分からなかった。
食事を終えてすぐに片付けを、誠也さんと一緒にして、
片付けを終えるとすぐに、ソファーの上に押し倒された。
「お腹がいっぱいになったら、もう俺はいらない?」
だからどうしていつも、やらしいことばかり言うの?
顎を軽く掴まれて、至近距離で見つめられる。
艶やかな黒い瞳が、妖艶に誘うように揺れて、フェロモンに当てられそうになる。
唇まで後、数センチの距離。
「まだ、食べたいです……」
誠也さんを……そういう意味を込めて、自分から唇を寄せてキスをした。
「よく出来ました、キス、上手になったね?」
唇を重ねて、自分の舌を誠也さんの唇の中に差し入れて、絡めてしまう。
求めるように。