子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます
第3章 頭の中から離れない
涼くんのお陰だよ。
「愛莉……?」
スッと手を伸ばされて、頬に手を乗せられた。
びくんっ、
体が反応して、ぎゅっと目を閉じる。
「顔、赤いけど、どうした?体調悪いか?」
至近距離から顔を覗かれて、慌てて距離を保ち、背中を向ける。
「あっ、あたし用事があるから…っ」
急いでその場を離れて、女子トイレへと入って行く。
パンツを下ろすと、しっとりと濡れていて、自分でもびっくりしてしまう。
熱いため息を何度もついて、ティッシュで何度も拭ったんだった。
誠也さんが、いつもエッチだから……
だいたいエレベーターで手を繋ぐのも、やらしい触り方だったし、
思い出してしまうじゃないの……っ、
頭の中から、誠也さんのエッチが抜け切れなくて、
トイレでパンツを拭いて、綺麗にしてから、落ち着くように手を洗った。
鏡の中のあたし。
欲情した女の顔に見えて、どきりとする。
首を振ってから、トイレに出た。