子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます
第1章 片思い
やっぱりあたしは、どこにいても子供扱いされてしまう。
髪も伸ばしてるけど、作業の邪魔になるから、ツインテールを低めにしてる。
それがまた、子供っぽいのかもしれない。
驚いたように真木部長の、切れ長の瞳が大きく見開かれる。
「悪いつい……、そんなつもりじゃないんだ、森下さんを子供扱いしたつもりは、一度もないんだ」
「そ…うですか……」
なんとなく気まずい空気が流れて、作業が終わる。
腕時計をチラリと見て、真木部長があたしの手を取る。
「このまま一緒に居酒屋まで行こう」
繋がれた手は大きくて、暖かった。