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子供じゃない…上司に大人にされ溺愛されてます

第4章 熱くなる体




翌日から、仕事は忙しくなってしまう。

誠也さんも朝から忙しそうだし、あたしも業務に追われて、

まともに会えない日々が続いた。


涼くんも忙しいみたいだし、会社で会っても挨拶する程度だし、

正直どうしたらいいのか分からなくて、日々が過ぎて行く。


社内食堂で藤原さんと、いつものように食事をした。

食堂内がざわついて、誠也さんと、野上くんが現れて、

みんなから注目されてしまう。

野上くんと、誠也さん、珍しい組み合わせだ。

あたしの耳元で藤原さんが、こっそりと囁く。

「野上とあたし、付き合ってるからさ、真木部長が野上を誘ったみたい、森下ちゃんと食事したいんだって」

最近、野上くんと、藤原さんが、一緒にいる場面を良く見る。

付き合っているみたいだし、社内でも公認の、お似合いのカップル。

それに比べてあたしは誠也さんとは、似合わない。

「やあ、ご一緒してもいいかな?」

あたしの隣に誠也さんが座り、こくこく頷くあたし。

回りが騒がしくなる。

「凛花、なに食べてんの?」

野上くんが、藤原さんの隣に座る。

「いつもの通り、日替わりランチよ?」

「ふうん?」

今日のランチは鶏肉の唐揚げだ。

唐揚げは大好物なんで、パクパクと食べるあたしを、誠也さんがじっと見つめる。

誠也さんはハンバーグ定食みたい。

それなのに、手を付けないで、じっとあたしを見るから、

意識してしまう。

「あの…っ、部長、食べないと…、冷めてしまいますよ…っ」

「一口が小さいね?森下さんには唐揚げ、大きかったかな?」

くすりと甘く笑い、いつものように、髪を撫でられる。

ハンバーグ用のナイフとフォークで、唐揚げを小さく切ってくれる。

その様子を野上くんが驚いたように、見ていた。

「マジか…、凛花に聞いて、まさかとは思ったけど、ここまで溺愛…すげぇな?」

「さりげなく触らないで下さい、真木部長…?」

ため息を付きながら、あたしの膝に手を伸ばす、誠也さんを注意する藤原さん。

「せっかく4人で座ってるんだから、少しくらい、見えなくていいだろう?」

「……堂々と言うことですか?」

「唐揚げ、凛花は大口開けて、かぶり付いてるのに、まあ、それもエロいけどな?」

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