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『ま゜』

第5章 神戸港連続殺人事件

『な"ぞ*な*ぞ゜(とにかく、捜査しましょう)』

「だから、なに言ってるかわからないって」

 どうやら水戸さんの言葉で、機嫌がなおったようだ。

 水戸さんは、携帯電話に文字を打つ。

《話を戻します。つまり、ここは密室で、内側から、窓も扉も鍵がかけられていた》

「……うん、そういうことね」

 水戸さんは、また文字を打つ。

《第一発見者は鍵を持っていたのかしら?》

 音子は、それを読むとパチンと手を叩いた。

「それよ! 外から開けられるなら閉めることも出来るわよね。よし、マサ! 第一発見者は誰?」

 マサは顔を動かすことなく、「メイドのマユミです」と言った。

「あら、同業者じゃない。そのマユミってのに話を聞く必要があるわね……遺体はどうなってたのかしら」

 水戸さんは、文字を打つ。

《すごい、音子ちゃん。まるで刑事みたい》

「まかせて、アドベンチャーゲームは得意なの。三枝の名探偵とか、反転裁判とか、神戸港連続殺人事件とかやってたもん」

 水戸さんは、文字を打つ。

《その、神戸港連続殺人事件が、今やってるやつだよ》

「……えっ? じゃあ、マサの妹のスミエが出て、スミエはここの被害者の娘で会社社長の秘書をしてるんだけど、実は、マサと生き別れになった妹なんだよね」

「……」

 マサの口が止まった。

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