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『ま゜』

第6章 ツインベーから??

 イチゴは、機体に当たることなく、スレスレに避けていく。

『も"も*も"も*も"も*(やややややややぁーー!)』

 バナナも同じように飛んできた。

 操縦席で椅子にしがみつく。

“ジッとしておれば、勝手にクリアをする。動くでないぞ”

(そんなこと言っても、怖いものは、怖い!)

“だが、これでわかったじゃろ。一般市民がお主を見て逃げる時の心情が”

(指で差されたり、白い目で見られたりすることは多々ありますが、逃げられたりは、まだありません。子供はしゃがんで泣きましたが……)

“まだ、自分を認識していないようじゃな。まあ、今はそんなことはいい。とにかく、大人しくまっておれ”

(ちょちょちょ、ゲームの神様、もうちょっと話し相手になってください。これはさすがに飛んでるから、怖いです) 

“あんた、最初の魔界街でロボットに乗って飛んでたよねっ!? あれ、怖くないの、ねえ? ツインベーにくらべたら、あんたが乗ってたの、モロ剥き出しだったじゃない!”


(だって、あれは私のメカで、信頼してるからさぁ)

 水戸さんは、チラリと前方を見る。

 巨大な包丁が連なって、接近してきた。

『み"ゃーー(ぎゃーー!)』

 水戸さんは椅子を抱え、足を振り回す。

 勢いあまって、足がボタンに当たってしまった。
 

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