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『ま゜』

第7章 ドラゴンウェスト

 水戸さんは、携帯電話を出し、文字を打った。

《私は味方です。ぜひ、仲間に入れてください》

「な、なんだそれっ!! なんの武器だ!!」

 時代と文明の壁。

 スライムを倒しただけでは、気持ちを伝えられないだけでなく、文字も遮られた。

 後は踊るしかない。

 なぜか、怪しい踊りの効果が生まれ、わわわわのMPが水戸さんにアップされた。

「な、なんだこいつ!!」

(神様、助けて)

 水戸さんは、ゲームの神に救いを求めた。

“ちょっと……どうした?”

(わわわわに事情を説明していただきたい)

“しばらく止まっとれ”

(どうして?)

“止まっておれば、コマンドウィンドウが出てきよる”

(それだけ?)

“それだけ”

 騙されたつもりで、待ってみた。

 わわわわも、ただ、待っている。

『……』

「……」

 すると、『ピッ』という音とともに、表れた。

┏━━━━━━━┓
┃みとさん   ┃
┃かせいふ   ┃
┃Lv5    ┃
┗━━━━━━━┛

 わわわわは、それを見て思わず声を上げた。

「なんだ? レベル5の家政婦だ? て、ことは、仲間か?」

 水戸さんは、大きく頷く……が首が異様な方向に曲がってしまう。

「ええーーっ!! なんだお前!! モンスターじゃないのかよ!?」

 水戸さんは、否定する自信がなかった。

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