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『ま゜』

第7章 ドラゴンウェスト

「いや、なに言ってるかわからないけど、でも、さっきのは、息をかけずに倒していたではないか。あれは、なにをしたのだ?」

 水戸さんは、ただ向こうが微笑んでいたように見えたため、こちらも微笑み返しただけだ。

「あれは、なんだったんだ? 超能力でも使った?」

 水戸さんは、違うと、首を横に振りたかったが、またはずれるんじゃないかという、不安があった。

「なるほど、今は、言えないってことか。それはつまり、自分の力が足りないということだな……よし」

 わわわわは、懸命に木に向かって息を吐く。だが、蒸気で湿るだけで、なんにもならなかった。

 水戸さんは、周りを探しはじめた。

 そして、あるものを見付けると、それを手にとり、わわわわに差し出した。

 水戸さんは、ジェスチャーを交えて、使い方を説明した。

「なに、それを口に入れて、はぁ~っとすれば……て、嫌ですよ!! それ、動物のウンコじゃないっすか!! 誰が口に入れるんですか!」

 水戸さんは、思った。

(いや、口に入れるんじゃなく、口の前にもってきて、息をはけば、匂いが攻撃になると思ったのに……)

「あなたの息が、威力があるのはわかりました。しかし、さっきのがわかりません」

 水戸さんは、わわわわの前で微笑んだ。


 わわわわは死んでしまった。

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