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『ま゜』

第7章 ドラゴンウェスト

 数分後……、

 わわわわと水戸さんの二人は、王様の前にいた。

「わわわわよ、死んでしまうとは、何事だ!」

「申し訳ありません……」

 なぜか、持ち金も半分減っている。

 その文句の矛先は、水戸さんに向けられた。

「なにやってんのあんたっ!! 味方だよね、あんた、味方だよね!?」

 水戸さんは何度も、頭を下げる。

「もう、あんたの顔芸と息が最強だとわかったよ。そこで提案だ。あんたが、先頭で歩いてくれ。モンスターが出れば、片っ端から微笑みスマイルで攻めていく……どうだ?」

 水戸さんは、親指を立てた。

「ん? 1本?」

 通じなかった。

 だが、外へ出ると、率先して前に出る。

 とりあえず、目指すは次の町。

 いくつかモンスターと出会すが、水戸さんの笑顔と息で、かいしんのいちげき連打。

 わわわわは、なにもしないまま、レベルも上がってくる。

 だが、中にはきかないモンスターもいる。

 鉛スライム。

 微笑みも息もきかない。

「とんでもないやつがいたなぁ……」 

 水戸さんの攻撃に安心しきっていたわわわわは、武器もひのきの棒のままだった。

「ケチケチせずに、武器買っておけばよかった……水戸さん、なんとかならないか?」

 そう言ってる間に、鉛スライムは逃げてしまった。

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