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『ま゜』

第7章 ドラゴンウェスト

 わわわわは、レベル25。

 水戸さんはレベル5。

 あくまで、水戸さんはゲーム参加者のため、レベルは上がらない。

「ま、今日は仕方ない。また現れたら今度は、倒してやる。さて、そろそろ宿に向かおうか」

 水戸さんは薬草を探し出す。

「いやいや、水戸さん。HPだけなら、薬草だけでなんとかなるけど、MPは、宿に行かなきゃ。それに、いつまでも水戸さんばかりに任せるのも男じゃない。自分も戦うから、武器も新しいものを身に付ける」

 水戸さんは拍手をした。

 さっそく、近くの町に向かい、まずは、装備を整える。

「鋼の鎧に、鋼の盾、鋼の剣。ちょっとズシッとくるけど、これで本気出して戦える」

 水戸さんは、かっこいいという意味を込めて、親指を立てた。

「なに? 1本?」

 言葉の壁……。

「まだ、お金はある。水戸さんは装備はいらないか?」

 装備……そう言えば、ずっと私服のままだ。

 足も靴下のみで、靴は履いてない。

 ためしに、鋼の鎧を試着してみた。

 黒ひげ危機一髪のようになった。

 しかも重い。

 軽そうな鎖かたびらにした。


 鉄臭い。

 旅人の服。

「そんなもんだね……」

 水戸さんは、旅人の服と鎖鎌を装備した。

 水戸さんとわわわわは、宿屋に向かう。

 いきなり、ベッドに横たわるわわわわ。

(あら? 食事もお風呂もなし?)

 ほぼ、薬草だけで回復しながらの旅だったため、宿屋に泊まるのは、これが初めてだった。 

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