愛し方
第3章 * 教育
私と彼は同じ会社で働いている
私はまだ未熟なところが多くて教わることばかり
『ここはまた別で教えるからその時になったら俺んとこおいで』
「高田さんいつも教えて貰ってばっかですみません、ありがとうございます!」
『いいよ、そんなの気にしなくて!今日もおつかれ!』
『お疲れ様でした!』
今日も無事に仕事を終えて彼と一緒に家に帰る
「今日割と忙しかったね〜」
『うん』
「帰りに夜ご飯の材料買うからスーパー寄って帰ろ!」
「うん」
なんだか不機嫌な彼
私も疲れていたからあまり気にとめないことにした
口数も減ったままスーパーで買い物を済ませて家に帰った
「なんか不機嫌?」
『や?別に』
「そ。」
イライラしても時間の無駄、もうさっさとご飯作ってお風呂入って寝よう
『ねえ』
「なに?」
『会社で教えてもらう時のあの先輩誰?』
「なんの話?いきなり」
『会社の話。』
「なんでいきなり会社の話なんかするの?」
『いいから。誰に教えてもらってんの?』
「高田先輩って人だけど…」
『ふーん、教え方上手い?』
いきなり彼からの尋問のようなものが始まった
「なにが聞きたいの?」
『教え方が上手いか下手か聞きたい』
「そうじゃなくてさ。」
『上手いが下手かどっちなの?』
「別にわかりやすいよ。」
『そっか』
「なんで?笑」
『俺の教え方とその先輩の教え方どっちが上手いんだろうね』
「どうしたの急に 笑」
『俺が色々教えてやろうかなって思って。』
「同時くらいに入ったから分かる量、あんま変わんないじゃん!笑 」
『一応お前より人生経験してっから。』
「会社だったら関係ないし。しかも歳上なだけじゃん、そんな威張っちゃって。」
『人生経験で教えてやれること教えてやろうか』
「なに?」
『ちゃんとお願いしたら教える』
「教えて」
『だめ』
「教えてください」
『もっと可愛く言えたら合格』
「なによ、笑 合格って」
『教えて欲しくないの?』
「教えて?」
少し可愛さを意識しながらお願いしてみた
『いいよ、教えてあげる』