先生
第8章 変化
無事授業も終わりいつも通りに帰れると思いきや席替えがあるのを忘れていた
「よし、男はこっち、女はこっち引いて。時間ないから出席順に並んでどんどん引け〜、迷っても結果なんてすぐ分かるからもう迷わずどんどん引けよ、はい、スタート。」
黒板には番号と席表が書いてある
みんなどんどん引いて どう? どう? と周りに確認している
私も迷わず直感で紙を取る
「よし。取ってない奴いないな。じゃあとりあえず帰りの挨拶と明日の連絡事項だけ言ってそれが終わったら個人で自分の席動かせよ、終わった人から帰っていいから。」
先生からの話は終わり席を動かす時間になった
ガタガタ
ガタガタ
机を動かす音とそれに負けじと友達と話そうとする人の声が教室に響く
仲良い人と一緒で喜ぶ人もいればそうでないひともいる
私は先に席を動かし鞄に教科書やらなんやらを詰め込む
まだ隣は空いている
少し気になりつつも机を整理していると
予想外の早瀬くんが隣に来る
「あっ、よろしく。早瀬です。」
「え、あ。うん。よろしく!西本愛香です。」
決して周りの机の音は無くならない
自己紹介終わった後は二人の世界での沈黙が流れた