
触って、七瀬。ー青い冬ー
第19章 夢色の雨
体はたしかに欲しいと言っているのに
心はまだ
そっとその顔に顔を近づけた
うっすらと目が開いていた
でも潤んでいて見えているのかわからない
ふ、と笑みがこぼれた
溢れ出るような感覚
その笑みが何を意味するのか自分でもわからないまま
薄い唇に口づけをした
熱くて湿った唇が潤っていく
舌を受け入れた唇はされるがまま
舌で上顎を撫でた
びくんと肩が動いた
行き場のない舌を捕まえて舌を絡ませる
私の手を掴んでいる手から力が抜けていく
キスを続けながらそこをまたさすった
さっきより更に大きくなっている
下から上に撫であげれば
嬉しそうに息を漏らす
分かりやすい体だ
また溢れた笑み
なぜ笑っているのかわからない
ベルトに手をかけ剥ぎ取っていく
パンツは濡れて使えない
大人しく脱がせてやって
大きく勃ったものを握った
キスを中断し、下の方へ口を移す
「はぁ…」
咥え込むと漏れる甘い声
舌で裏筋を濡らしながら擦り上げる
「い、ああっ…ぁ、」
腰が動いて逃げようとする
「んん、んんっ!っあ」
ずり、ずり、とぬるぬるした唾液と液体が混ざり合いながら刺激を強める
「い、や…っ、ああ、」
腰が浮き始める
少年は口を閉じて耐えようとしながら、
擦られる度に漏れる声には逆らえない
腰が上下に揺れるのに合わせ、
唾液と濁り始めた液体の混ざった粘液が棒を咥える口からだらだらと漏れてシーツを濡らした
彼が腰を動かすと、舌の上でずり、ずり、
ぐちゅり、ぐちゅりという音がする
「はあ、ああっ、んあ、あっ、」
腰が言うことを聞かないようで、
涙を流してぐちゃぐちゃになりながら、
それでも嬉しそうに呟いては喘ぐ
「い…いっ…ああ、あ」
その目はたしかに私の目を見つめていた
「んっ、ん、ん」
甘えているような、まるで理性の欠片もない声
その声で泣かれて、求愛されたと思わない者はいない…
もう果てそうな少年をベッドにうつ伏せに寝かせた
綺麗な白い背中と腰は食欲をそそる
尻の穴に指を沿わせた
「桃屋さん、ちょっと」
「何、機材トラブル?」
ぐい、と親指を穴の入り口に押し付ける
あ、と少年がシーツを握りしめる
「この子初めてじゃないんですか、そこまでやっちゃって…」
