
触って、七瀬。ー青い冬ー
第23章 舞姫の玉章
私は審判の日に、有罪を言い渡され
その償いをし、再び機会を得た
しかしその時も私は、やはりアクマだったので
子供を作る気にはなれなかった
そうすると今度は父が
「ここを出て家族と縁を切るか、
子供を作るかの二択しかない。
お前が子供を作らないなら、お前は家族の一員ではない。」
と言い、私を説得して頷くまで部屋に閉じ込めた。
私は困惑していた。
父はいつも正しく、信じるべき存在で
絶対的に善であるのに、なぜ私は従うことができないのだろう
私は自分を責めて、泣いていた
父は私を慰めた
「お前はまだ若い。混乱して迷うこともあるだろう。しかし、お前はまだ何も知らない。
だから迷うのだ。私はお前より長く生きてきた。
だから私には正しいことがわかる。
お前にもいつかわかるのだ。
だから、今は迷うとしても、決断を先に延ばすのはやめて先に進みなさい。大丈夫。お前は私の子供なのだろう?それならば、私に従っていれば、何に迷う必要があるんだ」
父は私を許してくれた。
こんなに寛容な人を、私は一時でも疑ってしまったのだ。従うことを躊躇ったのだ。
「ごめんなさい、僕は間違っていました」
父は私を広く迎え入れた。
私は父の道に従い、ついに子供を迎えた。
私は子供をもった女と家を移り住んだが、
女は何度もこの村を出て行こうとした。
私は女を留めさせた。
女は私をアクマと呼んだが、私はそれにもう二度と惑わされることはなかった。
私は父の子であるから、私がアクマにはなりえない。父は絶対に私を見捨てはしない、まさに神のように誰でも愛する人だからだ。
私は父の血を受け継ぐ私をアクマと呼ぶその女こそが、あってはならないものだと思った
女はもういなくなってしまったから、
子供に会うこともないのだと思うが
それも、しかたないことだった
この家では、頭のいい女は罰せられる
仕事のできない男には家は与えられない
本や音楽、知識、物語、娯楽は自由に楽しむことができる
もし父がそれを許したら、どんなものでも
しかし父が許さなければ、罰せられる
私も一度、過ちを犯したことがある
村の外から流れ込んできたのであろう、ある日掃除中に家の中にボロボロのゴミに紛る冊子があった
つまらない物語だったが、子供の私にすれば
男女の物語は新鮮で魅力的だった
