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本気になんかならない

第12章 1・2・3

ひとり感動中の私を不思議そうにお姉ちゃんは覗く。

「何かあったの?」

「うん。お姉ちゃん、大好きっ!」

「ふふっ」とお姉ちゃんは大人っぽく笑う。

いつも私の憧れのお姉ちゃん。
しっかり者で優しくて。

横では食事を終えたお兄ちゃんが、椅子の背にもたれて笑う。

「俺を無視して盛りあがってるね」

「お兄ちゃんもベスト10には入ってるよ」

ちゃんと数えたわけじゃないけど、ベスト10くらいには…。

「じゃあ、お年玉は10位程度に奮発してやろうかな?」

「えっ?お兄ちゃん、大大大好きっ!」

「順位はー?」

ふてくされた素振りのお兄ちゃんは、頬杖をついてランクアップを促す。

「3位!彼氏より好き!」

「彼氏除外で3位?1位と2位は誰?」

そんなこと尋ねてくる。
もうっ、細かいんだから!

でも、あれ?
ベスト3に彼氏が入らなくって、お姉ちゃんとお兄ちゃんと、もうひとりは、、、

もうひとりは。。

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