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本気になんかならない

第12章 1・2・3

「タディ!ねぇ、キレイなハンカチとか持ってない?」

父親に走り寄って、ハンカチを受けとった男のコは、ペンギンの私にそのハンカチを握らせてこう言った。

「笑顔をありがと。返さなくて大丈夫だよ」

バレてた!

てか、キミ何歳?
小学生の見てくれだけど、中身は…私より年上?

大人びたそのコの気持ちはありがたいけど、これはお父さんのものじゃ?と返そうとする私に

「もっかい、撮ってもらえますか?」って男のコが可愛く首をかしげると、父親が注意した。

「リィ、ダメだよ。後ろを見てみ?
ペンギン屋さんと撮りたくて並んでる人いるんだから」

ペンギン屋?
間違ってはいないけど。

それにあと1枚くらいいいのにって思ったけど。

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