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本気になんかならない

第18章 いたよ?

自慢げにしていた帆澄だけど
そっと俺をうかがいだす。

「…ごめん、
このせいで紀ちゃんとケンカした?」

「いや、違うよ。
お前のせいじゃない。
全然関係ないよ」

それでも浮かない顔つきの帆澄だったけど。

「初めから無理があったんだ。
なるようになっただけだ」

本当にそうなんだ
俺が割りきれなかっただけなんだ。

「それに俺、同いの彼女いるから」

「ああ、まあね…。
今まで彼女といたって顔してるよ」

どんな顔だよ?と睨む俺に
帆澄は「うん、うん」と訳知り顔でうなずいた。

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