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好きだって気づいたとき

第14章 突然の告白

「遼太がシャワー浴びてる間に、きりのいいとこまでやっておこ」


宿題を終わらせ、リビングへおりた。
テーブルを見るとお買い物袋が置いていった。
チラッと覗くとお弁当が入っていた。


「ふぅ〜、さっぱりした」

「こんな時間に弁当なんか買ってきて」

「昼に食べぞこなっちゃって、持って帰ってきたんだ」

「こんなに暑いのに大丈夫か?」

「部室の冷蔵庫に入れてあったから大丈夫。
あ〜腹減った」

「お茶入れるね。
よく倒れなかったもんだよ」

「俺、暑さには強いからね」


少し遅めのお昼ご飯を食べる遼太。
それを黙って見つめる俺。


“木村の気持ち知ってるのかな?”
“木村の事どう思ってるのかな?”
“俺って誠のかわりなのかな?”


携帯を触りながらお弁当を食べる遼太を見ていたら、今日の出来事が一気に駆け巡った。


「んっ?友哉どうかしたのか?」

「いや、別になんでも」

「何だよ俺の事じっと見て・・・あっ、わかった。
俺に見とれてたんだろ」

「ば〜か、そんなわけあるか」

「そんな、全力で否定することないだろ」


このやり取りも明日で終わりか。


「遅めの昼ご飯食べてるやつに聞くことじゃないけど、晩メシ何食べる?
どこかに食べに行くか?」

「そうだな・・・
出かけるのも面倒だし、ピザでも取らねぇ?」

「お前がそれでもいいなら、そうするか」

「ガヤガヤしたとこじゃなくて、家でのんびりしたいし。
少しでも長い時間、2人でいたいしさ」


嬉しさより寂しさがこみあげてくる。
でも涙がでる訳では無い。


「遼太・・・ご飯粒ついてるよ」

「・・・あっ」




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