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好きだって気づいたとき

第16章 高校入学

「まさか入学した時、和太鼓部に興味持ってたなんて知らなかったな」

「隠すつもりはなかったんだけど、説明会の時にもらった部活紹介のプリント見たら最初に和太鼓部が目に入って気になったんだ」

「入学式の時も勧誘される前に、自分から入部したいって申し出たんだよな」

「まぁね。
先輩達、“えっ、入ってくれるの?”なんて驚いてたよ。
でも思ったより女子が多くてびっくりしたよ」

「女子が多いのによく入ったよ。
いまさらだけど、お前勇気あるな」

「男子がいなかった訳じゃないし、和太鼓がやりたかったから、そんな事全然気にならなかったよ」

「文化祭や地域のお祭りで和太鼓叩くお前、めっちゃカッコイイよ」

「そんな事ないよ。
先輩たちのほうがよっぽどカッコイイよ」

「いや、お前の方がずっとずっとカッコイイ。
いつものお前は可愛いのに、太鼓を叩いてる時はめっちゃカッコイイ。
ギャップがいい、ギャップ萌えだよ」

「あっ、また可愛いって言った」

「そう言うちょっと照れると言うか、すねた感じが可愛いんだよね」


そう言いながら、俺の頭をポンポンと撫でる。


「あっ、誰か来た」


インターホンがなり、下へかけおりて行くとピザ屋が来ていた。


「ありがとうございます。ご苦労様でした」


届いたピザをテーブルに置いた。


「おーい遼太、ピザ届いたよ」

「はーい」


お皿とコップを準備していると遼太が2階からおりてきた。


「食べようぜ」

「いただきま〜す」


スマホでゲームをしながらピザを食べた。
ゲームをしながら食事するのはお行儀が悪いけど、まぁ今日くらいはいいよね。


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