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好きだって気づいたとき

第17章 気がついたとき

「いい?って・・・何が?」

「この状態、この体勢からしたら何かわからない?」

「わかんないから聞いてるんだろ」

「も〜・・・ったくお前って本当に鈍いな。
聞いてるこっちだってめっちゃ恥ずかしいんだって」

「鈍くて悪かったなぁ」

「だぁかぁらぁ・・・
キスより先の事、していいか?」

「キスより先の事って・・・!?」


言ってる意味がわかったら、急に恥ずかしくなった。
顔がどんどん熱くなっていくのがわかって、体ごと横を向いた。


「どうした?」

「そんな事、真顔で聞くなよ」

「何?恥ずかしかった?」

「恥ずかしいに決まってるだろ」

「で、どうなの。YESなの?NOなの?
無理は言わない。
お前の嫌がる事はしたくないから・・・嫌なら諦める」


一瞬迷った。
迷う理由なんて何も無いのに、まさか真顔でそんな事聞かれるなんて思いもしなかったから。


「ねぇ遼太」

「何?」

「電気・・・消してくれる?」

「いいよ」


ベッドからおりて部屋の電気を消す遼太。
外の街灯がカーテンの隙間から入り込み、ほんのりと明るくなっている。
Tシャツを脱ぎ捨てベッドに戻ると、俺のシャツに手をかけ脱がせてくれた。


「友哉、好きだよ」

「俺も、大好き」


暗い中でも俺達はじっと見つめ合い、そしてキスをした。
さっきしたキスよりもさらに激しく、舌をかませあった。


「はぁ・・・はぁ・・・」

「んふっ・・・あっ・・・はぁ」


溢れ出る声と、絡ませ合うペチャペチャという音が部屋に響く。
唇が移動していき首筋を舐め、耳たぶを舐める。


「あんっ・・・」

「可愛い声出るね」


耳元で囁く遼太。
自分でも気づかなかったけど、俺ってこんな声出しちゃうんだ。

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