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好きだって気づいたとき

第2章 卒業記念

「あっ、これはみんなで遊園地へ行ったときの写真だ。
全部で10人で、そう言えば女の子も3人一緒に行ったんだったな」


俺達の他に3人、それに断られると思いながら洒落で誘った女の子3人の、計10人で遊園地へ行った。


「まさか女の子がOKしてくるとは思わなかったな。
この子が遼太、でこっちの子が俺の事を好きだったんだよな・・・このときは」


たまたま誘った女の子のうち2人が、遼太と俺の事が好きで、この誘いにのってきた。
それを知ったのは遊園地に行く当日。


「じゃんけんでたまたまペアになって、告白されたんだっけ」


小学6年、もうすぐ中学生になる、まだまだガキの俺が、しかもこっちへ来て2ヶ月くらいしか経っていない俺に、いきなり“好きになっちゃった”って言われても、どうしていいかわからないよな。


「そう言えばこの話し、遼太から聞いてないな。
もう1人の子が遼太の事が好きって、誰に聞いたんだっけ?」


遼太も言わないし聞いてこなかったし、俺も言わなかったし聞きもしなかった。


「遼太はこの子が俺の事が好きだったってこと、知ってたのかな。
遼太は何て返事したのかな・・・んっ?」


俺は何を気にしてるんだろう。
4年も経ってるのに、それを気にしたところがどうしようもない。


「毎日のように一緒にいたから、付き合うとか、そういうのはなかったとは思うけど、もしかしたら俺の知らないところで、2人で会ってたりしたかもな」


何だろう、いつもキュンとするところが凄くモヤモヤしてきた。


「何かスッキリしないなぁ。
でも今更それを知ったところがどうしようもないんだけど」





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