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好きだって気づいたとき

第9章 遼太の秘密

「そう言えば何でお前、友梨耶と別れたんだっけ?」

「え〜と、それは・・・」


友梨耶の家に遊びに行って迫られ、半ば俺が襲われるようにHをして、それが何か嫌で、別れたなんて何でも言える遼太にも恥ずかしくて言えない。


「何かだんだん一緒にいるのが、気が重くなってきて、春休みに入ってどこか遊びに行こうと言われた時に、俺から切り出したんだ・・・あっ!
じゃあ夏休みじゃないわ。
別れたの春休みだった・・・ごめん」


あまり気が無かったせいか、いつ別れたかなんて覚えてもいない。


「遼太は愛里といつまで付き合ったの?」

「俺?
俺は・・・俺も春休みか3年になってすぐかな?」

「どうして別れたの?」

「何と言うか・・・
積極的?大胆?慣れてる?
中2のくせして妙に色気づいてて・・・」


あれっ!?まさか・・・


「世の男子はわからないけど、何か俺そう言うの苦手でさぁ・・・」

「遼太もしかして愛理と・・・した?」

「・・・したよ」

「あっ・・・そう・・・なんだ」


おいおい俺、自分もしておきながら何軽くショック受けてんだよ。
えっ、ショック?・・・何でだ?


「友哉は友梨耶としてないの?」


聞くな聞くな。
何で聞いてくるんだよ。


「し・・・た。
したと言うより、襲われたの方が正解かも」


てか俺も何真面目に答えてるんだ。


「俺も」


何で俺達いつも同じような事ばかりしてるんだろう。
何か気まずい空気になってしまってしばらく黙ってアルバムを見ていた。


「あっ、そう言えば3年になってすぐくらいにヤンチャな連中ともめはじめたよな」

「あぁ、そうだったな」

「友哉、めっちゃ強くてびっくりしたよ」


その時に遼太の事をあいつらが仲間にしたがってた理由を知ったんだった。



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